司法書士はご依頼者のすべてを見てしまいます・・・

税理士の先生は、顧問先の会社さんや個人さんの財布の中身、経済状況を知っています。

司法書士や行政書士は、お客さんの財布の中身は知りませんが、税理士さんが知らないこともたくさん知っています。

 

どの士業にも、「守秘義務」というのはあると思いますが、特に司法書士・行政書士が携わる仕事では、「個人情報中の個人情報」を知ることになるのでより個人情報の保護について神経質にならなければなりません。

 

具体的にご依頼者のどんなことを知ることになるかと言うと、

例えば帰化申請手続きをサポートさせて頂く際には、申請者の家族構成から収入、財産、ご父母兄弟、出生から現在までの経歴、特に学歴や職歴、婚姻歴、離婚歴、生まれた病院から、死亡した家族の死亡原因まで身分関係を洗いざらい知ってしまうことになります。

 

とても明るそうに見えるご依頼者でも、過去に辛い理由で家族を亡くしたりその気持ちを考えただけでも涙が出てしまいそうになることもありました。

バリバリ儲かっている社長さんが、実は中卒でトラックの運転手をしていた時期があったりして、サクセスストーリーが感動的で思わず尊敬の眼差しで見てしまいます。

債務整理(司法書士業務)も色々と知ってしまいます。

その方がどのようにお金を借りて、返して、ショッピングでどんなものを購入して、どんな理由で返済困難に陥ったか・・・など。

以外と「先生」と呼ばれる職業の人の相談が多かったり。

 

これらの情報まで知りたくなくても知ってしまうことになる司法書士。

本当に神経を使います。

他人に口外しないのは当然ですが、家族にも言えません。

 

司法書士の仕事は、口の堅い人でないとやるべきでない仕事だと考えます。

また、他の知らないご依頼者のことを知ることによりご依頼者がより近い存在に感じ、また逆にご依頼者も私に対してそのように感じて頂けて何でも相談してもらえるところは、この仕事の遣り甲斐のあるところでもあります。