司法書士実務経験は、司法書士試験合格後すべし。

司法書士試験の勉強中で、司法書士事務所に勤めている方は少なくありません。

 

司法書士事務所での実務経験をある程度積み、それと同時進行で司法書士試験を勉強し、合格する。

これが理想的であることは言うまでもありません。

ただ、実際に普通に司法書士事務所での業務をフルタイムでしながら、司法書士試験に合格している人の数はおそらく1回でこの試験に合格する人の数よりも少ないと思います。

 

従業員思いの事務所で、試験の3か月前からはお休みをもらえる。

試験が近づくと半日出勤ですむ。

など、稀に恵まれた環境の司法書士事務所もあるように聞きますが、現実的に司法書士事務所を経営している方としては、大変な負担を強いられますし、他の従業員も同様に扱ってほしいという不満も出ますし、なかなか難しいでしょう。

 

ちょくちょく、

「司法書士を勉強しているので、勉強のために知り合いを雇ってほしい。実務を勉強させてほしい」

というお声がかかりますが、私の意見としては、まず試験に合格してから実務を経験したほうがよい。ですね!

 

この業界は、資格がなければよっぽど営業力があって、仕事をバンバン取ってくる あるいは、二世で資格はないけど、長年の経験で司法書士扱いされていて、信頼を受けている などの場合以外は、資格がなければ大卒新入社員なみの給料しかもらえない、稼げないのが現実です。

ですので、試験に合格する前提で実務経験を積んでも、資格を取れなければその経験も無駄になってしまうこともありうるのです。

 

大阪の悠里司法書士・行政書士事務所 所長 司法書士・行政書士 前川