本日はかなり冷え込んでます。
体調管理が難しいですが、みなさんお風邪などひかれぬよう!
ところで、金融機関で住宅ローンやその他資金の融資のため不動産に担保権を設定するときは、司法書士が手続きに関与することをみなさんご存知でしょうか?
ふつう(根)抵当権設定という登記手続きを司法書士が代理して行います。
この登記手続きをする司法書士は、自分で選ぶことも借りる銀行等の金融機関でお願いすることもできます。
ほとんどの場合は借りる方が司法書士が関与していることをあまり理解されておらず、金融機関の指示通りに印鑑を押印し手続きを進められます。
何も言わなければ当然に金融機関の司法書士がこの手続きをします。
ところが、司法書士の報酬は自由報酬ですので、どの司法書士が登記の手続きをするかによって借りる側の負担する額が変わります。
少なくとも、手続きの前に司法書士にかかる見積もり等を出してもらってそれに同意した上で進めていくべきかと思いますが、大抵は司法書士にかかる部分のみの見積もりは借りる方が要求しない限り見ることはあまりありません。
最近は、借り手の方がご自身で懇意にしている司法書士や、探して気に入った司法書士を使いたがることも多くなりました。
これはいい傾向かと思います。
司法書士報酬は貸す側ではなくて、借りる側が負担するものですので、少なくともそこにいくらかかるのかを理解された上ですすめるべきです。
先日、以前よりお仕事を頂いている会社さんが今回事業用の不動産を購入されることになりました。
その金融機関では所定の司法書士しか使えないとのことでした。
金融機関曰く、「司法書士にかかる費用はどこも同じぐらいですよ!」
ところが、いざ見積もりを取ってみると当事務所の見積もりと比べて5万円程度の差がでました。
当然借り手の会社さんは、当事務所に依頼したいと金融機関に主張します。
金融機関は社内規定で他の司法書士は使えないと。
すったもんだがあったものの、結局、金融機関は借りてもらわないと困るのでOKとなった次第です。
金融機関側の言い分も理解できます。
自分のところの司法書士がいつも取引していて信頼できるし、他の司法書士にしてもらって万が一きちんと設定登記が入らなかったらどうしようという不安。
当然かと思います。
でも、それにかかる費用に差がでるなら認めざるを得ない流れになっています。
しかも、金融機関さんは不安かもしれませんが、司法書士であればどこの事務所でも普通きちんとした仕事をします。
数千万円のお金が動くのに適当な仕事をして何かあれば責任が司法書士にすべてかかってくるのに、そのような仕事をする司法書士は普通考えられません。司法書士という仕事は本当にその責任の重さそのものと言っていいぐらいですから。
ほとんどの銀行、その他の金融機関では借り手さんの意見を尊重してくれるようになりましたが、一部ではまだ融通が利かないところもあります。
わたしは、皆が満足してハッピーになれればそれでいいと、簡単に思ってしまいますが・・・
大阪の悠里司法書士・行政書士事務所 所長 司法書士・行政書士 まえかわいくこ