士業の守秘義務に対する考え方

司法書士や行政書士をはじめ、個人のプライベートな部分を知る可能性のある士業には「守秘義務」というのがあります。

業務の性質上、ご依頼者やご相談者の個人情報、特にかなりディープな部分まで知ることになるのが士業のお仕事です。

よってこの「守秘義務」というのは当然の義務です。

 

ところが、この義務についてどの程度厳格に守る必要があるか?の考え方はそれぞれの専門家によってかなり差があるように思います。

共通の顧客先等についての情報を伝えてしまう。

(〇〇さんどこそこと取引あるようですね・・・。〇〇さん職場変わったらしいですよ・・etc)

個人名をはっきりださなくても、誰のことか分かる形で口に出してしまう。

「〇〇さん景気よいようですよ!儲かってるみたいですよ!」など遠回しに言ってしまったりする。

 

 

このようなこともするべきではないと私は思っています。

 

守秘義務云々以前に、わたしは直接本人から話を聞いた内容でプライベートな部分を自分から別の人に伝えるという行為は大嫌いですし、絶対しません。加えてそのような情報を伝えないといけないシチュエーションを避けるようにしています。

直接自分に伝えてくれた相手は、自分を信じてその情報を教えてくれた。

それはすなわち、自分が他の人に話さないと思ってくれている=信頼関係があるからです。

誰かの情報を別の人に伝えるのはその必要がやむを得ない理由などであるときのみと考えます。

なぜなら誰しも自分の情報を誰に伝えて、誰に伝えないかを選択する権利があるはずですので。

 

噂話を聞くのは正直言って、きらいではありません。

でも、自分からは口が裂けても言いませんし、言えません。

その瞬間裏切りの気持ちになることが想像つきます。

 

お仕事についても全く同じです。

信頼してくれて全部を見せて頂いている。

その情報を軽い気持ちで口にするなんてとてもできません。

 

みんなが口が固ければ、いらないことで傷ついたりする人がかなり減るんじゃないかと思いますが、なかなかそうはまいりませんよね?

 

大阪の悠里司法書士・行政書士事務所 所長 司法書士・行政書士 まえかわいくこ