2019年司法書士試験の結果 合格率約4.4パーセント(出願者ベースで3.6%)、合格者平均年齢が、40.08歳 若者の国家資格試験離れ加速。

大阪の女性司法書士のまえかわです。

今日届いた司法書士会からの会報(会務通信)をみていますと、令和1年度の司法書士試験の結果に関する情報が目に飛び込んできました。

まず、その合格率の高さに驚き。

約4.4パーセント。

受験者数が1万3683人で、合格者は601人。

まず受験者数がかなり減っている。

わたしが、合格した平成17年度は、3万1000人ほどの受験者で、合格者が883人で、合格率は2.8%。

受験者数だけ見ると、激減と言える。

どうも司法書士試験のみでなく、他の士業界においても同様の現象が起きていて、学生の資格試験離れがかなり深刻になっている状態。

確かに、このご時世、昔と違って資格さえ持っていれば食べていける時代ではなくなっていると言えます。

苦労して何年もかけて資格を取得しても、結局は普通に就職したほうが安定的な収入を得られるかもしれない、と考えるとなかなか挑戦する気にならないのかもしれません。

さらに、最近の若者は、安定志向、安全志向な人が多く(自分の子供世代を見ると感じます)、われわれのハングリー精神だけで生きていた時代のガツガツした感じではないですので、減っていくのは当然という気もします。

それにしても、合格率が4.4%というのは個人的には、結構ショックです。

受ける人が少なく、合格率を上げないと、資格者の確保が難しいため致し方ないのかもしれません。

しかしながら、その合格者のレベルは今までと比べると多少低い人も含まれてきて全体的には、少し下がってしまうという図ができてしまいます。

追記:注:合格率を受験者数割で上記となりますので、実際の出願者数から計算された公の合格率は3.6%程度となり、今年の試験で極端に合格率が上がったというわけではありません。

現実問題として、今と同じ専門家の質を確保するために合格率を確保し、合格人数を減らすということはできないので、受験者数を増やすしかない。

どうすれば、増えるのか。

非常に難しい問題です。

また、合格者の平均年齢が40歳を超えたという点も驚きです。

わたしが受けた年の合格者の平均年齢は、30代前半(31歳か32歳ぐらい?)であった記憶がありますので、受験者の年齢層がかなり上がっている(さらに若い受験者が減っている)ことが見て取れます。

「司法書士」の資格。魅力ある資格です。

実際には、司法書士の資格で食べていっているわたしの周りの人は、それなりに潤っていると感じます。

ネットで

「食えない司法書士」

などという情報も目にすることがありますが、もちろんそういう司法書士もいるでしょうが、少数派といえると思います。

少なくてもわたしの周りの開業している司法書士で儲かっていない司法書士は1人も見当たりません。

逆にびっくりするぐらい、メチャクチャ稼いでいる司法書士も少なからず知っています。(同期合格の司法書士でも何人もいます)

また、収入だけではなく、仕事の内容も非常に多岐にわたり、人の役に立てて、感謝をされる仕事も多く、魅力的な仕事と言えます。

もっと、若者のみなさんに司法書士という仕事に興味を持ってもらえたらと思います。

悠里司法書士・行政書士事務所(大阪市福島区) 代表 司法書士・行政書士まえかわいくこ