司法書士と行政書士の資格ならどっちを狙う?

このご時世、何か資格を取っておいた方がいい。

でも、何の資格を取るのがいいのか。

様々な資格がある中で、文系出身者が狙う法律系の資格として、「司法試験」「司法書士試験」「行政書士試験」があります。(その他にも、「不動産鑑定士」「土地家屋調査士」「社会保険労務士」などもあります)

まず司法試験は、新司法試験では法科大学院に入学し、課程を修了した後にやっと試験を受ける資格が与えられ、またその試験も5年内に3回しかチャンスがないため、かなり厳しい道のりです。 まず法科大学院に通うにはものすごい学費がかかります。努力だけでは受ける資格さえ得ることができなくなった司法試験は、一旦社会人になった後で目指すのはこれまでより相当難しくなりました。

 

そこで、「司法書士」「行政書士」を考えます。

どちらも年に一度行われる一発勝負の試験です。

試験の難易度は司法書士試験が圧倒的に高く、行政書士試験も近年では合格率が落ちているものの、勉強にかかる労力と年数は比較になりません。

実際には、私は司法書士試験は3年間勉強して合格することができたのですが、行政書士の勉強は試験前の3週間のみでした。

司法書士に合格してからの行政書士試験なので、初学者の方にはあまり参考にはならないかもしれませんが、実際に両方の資格を取得してみた感想としては、司法書士試験が100倍以上しんどいし、犠牲にするものも多い。(あくまで個人的感想です)

 

そこまでしてしんどい思いをして司法書士資格を取る必要があるのか?

行政書士の資格でもいいんじゃないか?

 

と言えばそうかもしれません。

しかし、「司法書士」と「行政書士」では、社会的評価がかなり違います。本当に一般の方は2つの職業の違いについても知らない方が多いですが、知っている人からは、その違いは明らかに感じられます。

また、独立開業してやっていけるか?という問題ですが、これも「司法書士」と「行政書士」ではかなり差があります。

まず資格取得者の人数自体がかなり違います。行政書士は試験を合格しなくても、税理士さんや公認会計士さんなら登録すれば行政書士となれますので、その分も加えて多いと言えます。

もちろん行政書士でも成功していらっしゃる方が大勢いますが、専業では食べて行けず別の仕事をしながらやっている人が多いのも事実です。会費が払えず懲戒になる会員も毎月出ています。

他方、司法書士は同期の開業者を見てもみんな専業でやっていけています。(今後は正直分かりませんが・・・・( ̄ー ̄;

 

結果として、自分の置かれた環境(勉強に専念できるか、家族の理解が得られるか、他の様々なことを犠牲にできるか・・・など)や、商才の有無(商才があれば行政書士でもやっていけますし、なければ司法書士でも無理ですが・・・少しはまし?)、かけられる費用の有無など総合的に判断してどの資格を目指すかを決めていくのがいいでしょう。