在留資格認定証明書とビザ(査証)
よく「就労ビザ」とか「配偶者ビザ」などと耳にしますが、本来ビザ(査証)と在留資格認定証明書とは全く別ものです。
ビザ(査証) | 在留資格認定証明書 | |
---|---|---|
発行機関 | 在外日本大使館・領事館など(原則 外務省) | 入国管理局(法務省) |
ビザ(査証)は、在外日本大使館または領事館等で発給され、旅券(パスポート等)に押印される方法などにより受けます。ビザ(査証)はいわゆる日本に入国するための推薦状のようなものです。
ところが、特定の場合以外は、ビザは簡単には発給されません。在外公館と日本国内の法務省入国管理局が国境を越えて関与することとなる事前協議方法を取っているので、ビザが発給されるまでに相当長い時間がかかります。
そこで、実際には日本の法務大臣により交付された「在留資格認定証明書」を取得した上で在外日本大使館等にビザを発給してもらうのが現在通常の流れとなっています。
日本入国までの流れ
1.日本国内の雇用先企業や親族が在留資格認定証明書交付申請する。
(行政書士が取次申請する)
2.在留資格認定証明書が交付される。
3.外国人本人に在留資格認定証明書を送付する。
4.外国人本人が在留資格認定証明書を持って在外公館にてビザ(査証)の発給を申請する。
5.ビザ(査証)が発給される。
6.来日し、上陸審査をうけ入国する。特別な事情がなければ在留資格認定証明書記載の在留資格が交付される。
という流れになります。
※実際には在留資格のこと自体を「ビザ」と呼ぶことが一般的ですので、当行政書士事務所のwebページでは、便宜上、在留資格のことをビザと呼ばせて頂いております。(なお、査証のことはビザ(査証)と表記します)
在留資格(ビザ)の種類
外国人が日本に在留するための在留資格は27種類ありますが、主な在留資格をピックアップし説明いたします。
日本で学ぶために必要な在留資格
「留学」日本の大学、短期大学、専修学校の専門課程等の留学生
「就学」日本の高等学校、各種学校等の留学生
(専門学校で日本語を学ぶ場合は、入学する学校によって「留学」か「就学」どちらの在留資格になるか決まります。
※資格外活動許可を受けていれば、決まった時間内のアルバイトが可能です。
資格外活動許可申請もご相談ください。
※近日施行の新入管法では、「留学」と「就学」が一本化されます。
日本で働くために必要な在留資格(就労ビザ)
「投資・経営」「技術」「人文知識・国際業務」「企業内転勤」「技能」などがあります。
詳しくは、働くために必要な在留資格(就労ビザ)へ。
身分又は地位を有するものの在留資格(ビザ)
「永住者」⇒永住許可申請をご覧ください。
「日本人の配偶者等」日本人の配偶者や日本人の特別養子など。
「永住者の配偶者等」永住者または特別永住者の配偶者など。
「定住者」法務大臣が特別な理由を考慮し一定の在留期間を指定して、居住を認めるもの。例)日本人の配偶者の在留資格で滞在していたが、離婚した場合など。
その他の在留資格(ビザ)
「家族滞在」 一定の在留資格で滞在する者の扶養を受ける配偶者または子
例)日本で翻訳者として「人文知識・国際業務」の在留資格で働くAさんが扶養する配偶者と子供を本国から呼び寄せる場合など。
「短期滞在」 観光、知人や親族訪問、商用など。
ビザ(査証)免除国以外の国の外国人、例えば中国人(中華人民共和国)は、本国の日本大使館・領事館にてビザ(査証)を発給してもらう必要があります。そのビザ(査証)申請の際には、日本側(親族や会社)が資料を用意し、中国の本人に送付して提出しなければなりません。 当事務所では、短期滞在のサポートもしております。
在留資格手続きの種類
在留資格認定証明書交付申請
⇒在留資格認定証明書とビザ(査証)をご参照ください。
在留期間更新許可申請
⇒現在と同じ在留資格の期間を更新する申請です。
在留資格変更許可申請)
⇒現在の在留資格と別の在留資格へ変更する場合です。 典型的な例は、留学生が大学等を卒業して会社に就職する場合などです。 例)「留学」⇒「人文知識・国際業務」
再入国許可申請
⇒在留期間の満了日以前に一時帰国などで日本から出国する場合に再入国許可を受けておけば、日本に再入国した後も引き続き同じ在留資格で在留ができます。
資格外活動許可申請
⇒「留学」「就学」「家族滞在」などの在留資格で定められた時間内のアルバイトをする際に必要となる許可です。 ※この許可を受けずに許容される活動以外の収益活動を行うと、退去強制事由に該当し退去強制させられることもあります。
就労資格証明書交付申請
⇒就労資格証明書とは、法務大臣が、「その者が行うことができる収入を伴う事業を運営する活動または報酬を受ける活動」を証明した文書です。この就労資格証明書は転職の際に転職先の会社が提示を希望する際に利用される場合が典型例です。就労資格証明を取得しておけば転職先で次に在留資格を更新する際にスムーズに行く利点もあります。
各申請手続きの費用については「在留資格の手続き費用」をご覧ください。
在留資格の取得は申請取次行政書士(大阪)へ
在留資格認定証明書の交付等の申請は、原則として外国人本人またはその親族や雇用先企業が入国管理局に出頭して手続きをする必要があります。入国管理局に足を運んだり、待ち時間があったりと、時間と労力を要します。
「入管申請取次行政書士」(行政書士の中でも特別な研修を受け、入国管理局に届出を行った行政書士)に依頼することにより、申請取次行政書士が、代わりに手続きをすることができ、ご依頼者は時間がセーブでき、仕事や学業に専念できる利点があります。
当行政書士事務所は、大阪入国管理局に届出をした「入管申請取次行政書士」が直接お話しをお伺いし、サポートさせていただきます。 その他の在留資格についてもお気軽にお問い合わせください。
注:入管法は改正されており数年内に施行される予定です。当webページも動向を見て更新して参ります。